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2011-03-28

第671夜 『悪魔を憐れむ歌』外伝④

3日間ジムの周辺をうろつき、ついに件のリーマンと再び遭遇した。

おそらく通勤の道なのだろう。


スウはリーマンにもう一度勝負を挑んだ。


頭の中ではいろいろ考えたそうだ。
こないだは
『飲みすぎていた』
『油断していた』
『相手をナメていた』
今日はそんなことはないと。


リーマンはしぶしぶという感じで裏についてきたが、腹をくくっていたようだった。


第二ラウンドが始まった。

スウは今度は最初から本気で挑んだ。

何発もダイナマイトパンチをリーマンに叩き込んだ。
ヤクザやプロの格闘家さえ恐れさせたスウのダイナマイトパンチを、リーマンはまともに何発も食らったが、そのたびに起き上がった!

さすがのスウも相手の信じらんないタフさにびっくりしたそうだ!

しかもこのおっさん、パンチも強烈で、スウでさえ何度か意識が飛びかけたそうな

正面からの本気のぶつかり合いに、最後はついにリーマンのおっさんはスウにこう言った。

『もうやめよう君の勝ちだよ。僕の負けでいい。』


勝負が終わるとスウは座り込んだおっさんに話しかけた。

『おっさん、格闘家かよ?』

話しを聞いてスウはまたびっくりした。


なんとこのおっさん、格闘技なんぞなんもやっていなかったし、学生時代も陸上部の普通のスポーツマンだったそうだ

ただし、なぜか喧嘩だけは誰にも負けたことがなかったそうだ。


リーマンはスウに言った。


『俺、ちょっとは自信あったんだけど、君はほんとにメチャクチャ強いね!初めて負けたよ!』
以上のような顛末だった。


俺『へーそんなすげーおっさんがこの世にいんのかよ


スウ『ああありゃあメチャクチャ強かったよ。今んとこ一勝一敗で引き分けだけど、今、日本で一番強えのは俺かあのおっさんだな(笑)』

そう言って笑った。


すげーすげーって言うけど、何がすげーって、おっさんがスウと互角に闘ったのもすげーが、30代も後半になったリーマンのおっさんが、ガチンコで10代の不良と殴り合ったのが一番すげー(笑)

スウ『世の中には本当に“天才“ってのがいるんだなー


いや、オメーが一番天才だけどな(笑)


だけど、大人の中にもそんなすげーのがいるんだなー。

って少し見直したのと、人間外見じゃねーなってのを改めて思い出した話しでした
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2011-03-28

第670夜 『悪魔を憐れむ歌』外伝③

ボディビル2人組を瞬く間に叩きのめして、もう伸びている片方にガンガン蹴りをいれていた。

そしたら、

『おい!君!やめなさい!』

男が突然、喧嘩を止めに入ってきた。

スウを後ろから抱きすくめると、

『もうやめなさい!死んでしまう!』


と、止めた。

振り返って見ると、薄いトレンチコートのようなものを着てちゃんとした身なりの30代中盤から後半くらいのサラリーマン風の男だった。

どうみてもヤクザではないし、格闘家という体つきでもなかった。

虫のいどころの悪かったスウはそのリーマンにも噛みついた。

『うるせー


リーマンはスウに殴られて吹っ飛んだ。

…が、起きあがるともう一度、言った。

『君、もうやめなさい!』


スウの手加減しているとはいえパンチを食らってすぐ立ち上がるとはすごい…

スウはもう一度襲いかかった。


今度はリーマンもたまらず反撃にでた。


リーマンはスウのダイナマイトパンチを何度食らっても立ち上がり、強烈なパンチや蹴りを繰り出してきたそうだ。

そのうち酔いが回ったのか、強烈なパンチを食らったのかわからないけど、スウは意識がなくなり、気がつくと空き地に1人、寝転んでいたそうだ


スウは酔いが一気に覚めた。
生まれて初めての屈辱…
翌日からリベンジするためにジムの周辺をうろつき、リーマンを探した。

そしてついに3日目に再びそのリーマンを見つけたのだった。
2011-03-27

第669夜 『悪魔を憐れむ歌』外伝②

スウは話しはじめた。

『その夜はさ、ムチャクチャ飲んだんだ…』

スウは居酒屋でしこたま飲むと、酔い醒ましにジムによろうとした。


スウは格闘技はやっていなかったけど、もともと運動好きなのか、たまにスポーツジムに行っていた。

いろんな器具がある本格的なとこだった。

かなり酔っ払っていたらしいのだけど、スウがそんなに酔っ払うのも珍しい。

ジムに着くと入り口に巨漢の男2人がだべっていた。
このスポーツジムに通う20代のボディビルの2人だったそのうち1人は身の丈2mはある巨人だった。

スウは日頃からこの2人がやたら態度がでかい事にムカついていた。

ハナから喧嘩腰でその2人に言った。

スウ『邪魔だどけ
これも不思議だ。
スウは普段から自分の方から喧嘩を売ることはなかった。

よっぽど嫌な事でもあったんだろうか?


まあ、何にせよその2人と口論になり、
『裏にこい』

って事になった。

適当な場所に移動すると2対1で始まった。

が、スウは不敗の喧嘩チャンピオンである。

いかにデカくてマッチョだろうが、その2人なんぞ敵ではない。

瞬く間に蹴散らした。

その時だった…
2011-03-24

第668夜 『悪魔を憐れむ歌』外伝①

ご要望があったので、少し外伝を(笑)

さて、『悪魔を憐れむ歌』編で書いていないエピソードはけっこうある。
だけど、あれはスウが主人公なので彼を中心に書いた。

だって誰も俺が原宿の歩道橋の上でヤクザと“相撲“をとらされた話なんぞ聞きたくないだろ?

まあ、スウは最強の男なので喧嘩に負けたなんて事は誰からも聞いた事はなかった。

だけど、実はスウがたった一度だけ敗北した話がある。

それは他ならぬスウから聞いた話しだ。


たぶん2人で飯を食ったあのファミレスの時だったと思う。


俺『なあ、スウはさ、喧嘩して負けたことなんかあんの?』


スウ『ん?あるよ。』


俺『小学生の時とかじゃないよ


スウ『いや、つい最近。2ヵ月位前かな…?』


俺『嘘


スウ『マジだよ。』


信じらんない。この悪魔のように強い男を負かせる人間がいるなんて…


俺『何者ヤクザ格闘家自衛隊か


俺は聞いた。それ以外にスウに勝てる可能性のある人間なんて想像出来なかったからだ。

スウ『いや、ヤクザでも格闘家でも自衛隊でもないよ』


じゃあいったい誰なんだ


スウ『実はよ…』


スウは話しはじめた。
2011-03-08

第654夜『悪魔を憐れむ歌』編.123 うしろがき

なんかさ、世の中にはいろんな人いるじゃん?

みんなのまわりにもいろんな一番がいると思う。
例えば、ギターならあいつが一番うまいとか、金ならあいつが一番あるとか、足はあいつが一番早いとか…。でもそんな一番も、広い世間にでると上には上がいて、星の数ほどいるまわりの一番達の中でも更に一番がいるわけだ。


そんな中で、たまたま出会った『俺達の中で一番喧嘩が強い男』がスウだった。

だけど、俺達の一番は下手をすると本当に日本で一番なんじゃねーの

ってまわりが信じれる程に別格の男だった。

そんな男のお話でした

3割位は脚色もしたし、逆に生死に関わるような事は書かないようにしました。

いろんなしがらみもあるもんで人名、地名は架空です。

ただ、おおむねこんな奴らが実在して、こんな事やってたつーのは本当だもんで、そのへんは好きに想像して楽しんでね

書き残したエピソードはたくさんあるけんど、予想外に100回以上も続いたのでこのへんで終わりにします。

ごく少数の毎日読んでくれた皆さん、本当にありがとう


俺は高校生くれーの時、バカみてえに悲劇の主人公になって、自己中で鬱な被害妄想にとりつかれた非常につまんない人間でした。

そんな俺を、彼らは圧倒的な暴力と格好良さで連れ出してくれた気がします。

スウがぶっ飛ばしたのは何も敵だけでなく俺の暗く沈んだ心の殻も木っ端みじんにしてくれたさ

住藤 都志之…


通称 スウ

もうあんなスゲエ奴には出会えない気がするよ。

もし、今の俺の前に再び現れたらなんて言おう。たぶん大人になってしまった俺が本来は言ってはならない言葉を言ってしまう気がする。

もし、本当に帰ってきて昔のままのあいつだったら…

スウ


いや、最後くれー昔の本当の呼び方で書こうか


『オイオイ!バカに久しぶりじゃねーの?今までどこ行ってたんだよ!
“スドウ“オメーいねー間にみんなあんまり退屈で大人になっちまったじゃねーか(笑)
そろそろもう一回あっ!といわせてやろうぜ!』


そしたらスドウはこう言うんじゃね?


スドウ『ギャハハサノぉ!テメーなに考えてんだ?面白れーことかよ


俺『あったりめーだろ!今度はよ、世界を穫りにいこうじゃねーか
俺に考えがあんだよ

スドウ『ギャハハ!テメーあいかわらず言う事でけーないっちょその“考え“とやら聞かせてみろよ。面白かったら乗ってやるぜ


そんな日が来てほしいやらほしくないやら…(笑)



『悪魔を憐れむ歌』編

おしまい

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